herb& aroma mail magazine

ハーブ・アロマ メルマガ 「佐々木薫先生のエッセイ」
vol.41

目をケアするアロマ&ハーブ

 大型台風および豪雨災害の甚大な被害にあわれた地域の皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。

 先日、健康番組で「疲れ目のケア」特集がありました。温めるとよいか冷やしたらよいか、疲れ目に効く食べ物等々、誰もが気になるところだと思いますが、セルフケアで出来ることはぜひ実践したいものです。目は、温めるとコリ固まった筋肉がほぐれ、血行を促進し、疲れ目の症状が和らぎます。また、ドライアイにも効果があるそうです。お湯で絞った温かいタオルで温湿布がよいでしょう。目の疲れが首や肩のコリの原因になることもあります。首の後ろに温湿布を当てると、とても気持ちがよいです。目のまわりにはお勧めしませんが、首の後ろなら、タオルを浸すお湯にラベンダーの精油を1、2滴落とすと、香りの効果でよりリラックス度も高まり、緊張がほぐれ、効果が上がります。アロマは直接湿布に使わなくとも、芳香浴をしながら行うのもよい方法です。番組では、音楽を聴いてリラックスする方法も紹介されていましたので、もちろんアロマでも同様ですね。

▼ 目を温めたり冷やしたりするのに便利なアイピロー
アロマの香りを付けられるものもある。

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 目によいハーブとして伝統的に使われてきたのはアイブライトです。ゴマノハグサ科のハーブですが、小さな花がとても可愛く、その花の様子が目に似ているから、目に効くと考えられた時代もあったようです。収斂作用、抗炎症作用があり、強肝作用もあります。東洋医学では目と肝臓は関連するという考え方があり、目によいと言われるものには、肝臓によいものが多くあるのは面白いところです。同じく目によいと言われる成分ルテインを含むカレンデュラや抗炎症作用、鎮静作用のあるジャーマンカモマイル、粘液質を含むリンデンやマーシュマロウなどとブレンドし、お茶にするのがおすすめです。他にアントシアニンを含む、ビルベリー、ブルーマロウ、ハイビスカスもよいでしょう。

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 私は、ローズやカモマイルのお茶を淹れた後のティーバッグを冷まして、瞼にのせるパックが好きです。ローズには冷却作用があり、ちょっとひんやりしますが、香りもよいので気持ちがいいです。化粧用コットンにローズウォーターを浸したものでも同様です。もちろん、一番の目の健康法は、パソコンや携帯電話で長時間、酷使しないことです。定期的に目を閉じたり、遠くを見たりして目を休める時間も持ちましょう。子供の頃「遠くを見ると目がよくなる」と教わり、遠くの山や海をよく眺めたことがありました。中世の修道女ヒルデガルドは「眼は魂に通じる窓」と表現しています。瞳が澄んで輝いている時は、魂はエネルギーに溢れ、生き生きとしていると。いつも目を輝かせていたいですね。

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日本園芸協会 指導部 佐々木薫



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佐々木 薫(ささきかおる)
プロフィール:
公益社団法人日本アロマ環境協会認定アロマテラピープロフェッショナル。 NHKをはじめテレビ、ラジオの出演多数。 日本園芸協会の通信教育講座「ハーブコーディネーター養成講座」テキスト執筆者。

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日本園芸協会 学習サービス課 aroma@gardening.or.jp




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