Sweets Specialist's WEB MAGAZINE

<猫井登のスイーツ面白事典>

vol.31
道具屋巡り(3)

前回に引き続き、かっぱ橋道具街巡りの話を続けましょう。

さて、合羽橋北の信号まで行ったら、道路を渡って、折り返し。今度は地図の右側の歩道を下っていきましょう。
西浅草北地区→http://www.kappabashi.or.jp/map/nk.html

まずは、合羽橋北の交差点角にある「合羽橋珈琲」で一休みしましょう!
天井が高く、開放感がある店内は、照明もおさえ気味で、オシャレ。夜はウイスキーも楽しめるバーになります。名店の美味しい焼き菓子もあります。嬉しいのは浅草の名店「ペリカン」のパンも注文できること!

さて、一息ついたら、道具街巡りを再開!
しばらく、下ってくると、「川原商店」があります。こちらは、道具街では数少ない、お菓子・駄菓子などの食べ物を取扱っている問屋さん。一般の人も入れます。子供のころ、駄菓子屋さんで見かけた懐かしいお菓子もあります。
道を渡ると「元祖食品サンプル屋」があります。文字通り、本物そっくりに作られている食品サンプルが並びます。お土産用に、お菓子のマグネットやキーホルダーなどはいかがでしょうか。

さて、さらに少し下ると「プロパック」です! 1階には、業務用食品がたくさん並んでいますが、店に入り、一番奥にあるエレベーターを目指しましょう! 4階~5階には、お菓子に使えそうな包材やPOP用品が一杯! マドレーヌを個包装する透明な袋から、色々な大きさのケーキ箱、ケーキ箱を入れるマチの広い紙袋まで大概のものは揃います。

店を出てすぐに目に付くのが「ユニオン」! こちらはコーヒーとお茶の専門店。珍しい工芸茶も扱っています。工芸茶というのは、ガラスポットに茶葉を入れてお湯を注ぐと、ゆっくりと茶葉が開いていって、色鮮やかな花になっていくというもの。

いよいよ、西浅草の南地区へ!
地図→http://www.kappabashi.or.jp/map/nm.html

まずは、たくさんの白い食器が印象的な「キャニオン」へ! なんと2,000以上のアイテムの取り扱いがあるというから驚き! しかも80%~20%オフで購入できるというとってもありがたいお店。他ではなかなか見られない大型の食器も格安で入手できる、おすすめのお店です。

そのすぐお隣が「ミノチヤ・キッチンセンター」。こちらも食器のお店。道路を隔てて2店ありますが、注目はお店の横の道路わきのワゴンで売られている小さな白い食器たち。パンに添えるバターを盛ったりするのに使えそうなアイテムが格安で売られています。

しばらく歩くと「浅井商店」が見えてきます。店頭のお菓子型はリーズナブルでとっても魅力的!

そのお隣が「吉田菓子道具店」! お菓子作りをする一般の人たちのみならず、製菓学校からも一目置かれる存在です。多くの製菓学校がこちらからキッチンエイドを仕入れています。また通称「吉田の型」と呼ばれるオリジナルのパウンド型は銘品として知られ、その型を使ったレシピ本が出版されるほど。陶器製のアニョーパスカルの型など珍しい型も扱います。チョコレート用の転写シートも1枚から購入できます。

(つづく)

プロフィール:
猫井 登(ねこい のぼる)
1960年、京都生まれ。早稲田大学法学部卒業後、大手銀行に勤務。退職後、服部栄養専門学校調理師科で学び、調理師免許を取得。ル・コルドン・ブルー代官山校で、菓子ディプロムを取得。その後、フランスのエコール・リッツ・エスコフィエ、ウィーン、ロンドン等で製菓を学ぶ。著書:「お菓子の由来物語」(幻冬舎ルネッサンス)、「スイーツ断面図鑑」(朝日新聞出版)、「お菓子ノート」(新人物往来社)ほか。
日本創芸学院「コーヒーコーディネーター養成講座」テキスト「コーヒーショップの経営」について執筆を担当、「飲食店開業セミナー」講師も務める。

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