Sweets Specialist's WEB MAGAZINE

<猫井登のスイーツ面白事典>

vol.30
道具屋巡り(2)

前回の続きで、かっぱ橋道具街巡りの話を続けましょう。
地図→http://www.kappabashi.or.jp/map/mm.html

さて、「おかしの森」をあとにしたら、更に地図上を上に進んでいきます。
「合羽橋南」の信号のある道路を渡ると、角に「川崎商店」があります。こちらも東洋商会同様、1階は業務用の厨房機器が置かれているので、お菓子関係のものを探している人は見過ごしがちですが、店内にある階段を上がりましょう。

階段の途中に大きなガラスケースがあり、かなりの数のフェーブが並んでいます。フェーブというのは、1月6日のエピファニーの時期に作られる「ガレット・デ・ロワ」というお菓子の中に入れる陶器製の小さなオブジェのこと。こちらに展示されているものは非売品ですが、見ているだけでも飽きません。もちろん、ガレット・デ・ロワの季節には、毎年流行のフェーブが販売されます。

さて、階段を上がりきると、お菓子作りの道具が多数並んでいます。先のおかしの森とは違ったメーカーのものもあるので比べるのもいいでしょう。

川崎商店を出て、更に地図を上がっていくと、包丁を扱う「ヘンケルス」があります。

さらに進むと「三共商店」があります。こちらも伊藤景と同じく包材屋さんですが、こちらは和菓子用包材の専門店。和菓子作りをしたい人やお正月などで和のテイストの包材がほしいときにオススメのお店です。

店を出て、更に進むと包丁と南部鉄器を扱う「釜浅商店」の支店があります。お菓子作りの道具の店ではありませんが、渋い感じのお店で、一見の価値ありです。

その先、ちょっと進むと、なんと金色のかっぱの像(正式には「かっぱ河太郎像」)があります。 かっぱ橋道具街のシンボル的存在です。インスタポイントです!

「合羽橋」の信号を渡り、さらに地図を上に行くと「秀栄堂」があります。
地図→http://www.kappabashi.or.jp

こちらも包材屋さん。和と洋、両方のものを扱っています。いろいろなサイズの透明無地袋のほか、菓子箱、シール、あと脱酸素剤、乾燥材も扱っています。
http://www.office-web.jp/shueido/pc/contents24.html

その先には、かっぱ橋で唯一の竹製品専門店「近藤商店」があります。竹製食器、キッチン用竹製品、ディスプレイ用の各種竹製品、竹にまつわる商品ならなんでもあります。

そのまま、ずっと歩いて行き、合羽橋北の信号を越えると「ヤマト運輸 台東かっぱ橋センター」があります。持ちきれない荷物は、こちらから発送しましょう。

(つづく)

プロフィール:
猫井 登(ねこい のぼる)
1960年、京都生まれ。早稲田大学法学部卒業後、大手銀行に勤務。退職後、服部栄養専門学校調理師科で学び、調理師免許を取得。ル・コルドン・ブルー代官山校で、菓子ディプロムを取得。その後、フランスのエコール・リッツ・エスコフィエ、ウィーン、ロンドン等で製菓を学ぶ。著書:「お菓子の由来物語」(幻冬舎ルネッサンス)、「スイーツ断面図鑑」(朝日新聞出版)、「お菓子ノート」(新人物往来社)ほか。
日本創芸学院「コーヒーコーディネーター養成講座」テキスト「コーヒーショップの経営」について執筆を担当、「飲食店開業セミナー」講師も務める。

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