Sweets Specialist's WEB MAGAZINE

<猫井登のスイーツ面白事典>

vol.29
道具屋巡り(1)

お菓子作りを勉強されている方から、よく質問されるのが、
「お菓子作りの道具はどこで買ったらよいか?」ということ。
最近はネットで大概のものは買えますから、購入すること自体には余り不自由を感じないと思いますが、やはり、実際に手に取って、見てみたいというのが人情。

そこで、今回は、東京の「かっぱ橋道具街」でオススメのお店を紹介しましょう。

まず、行き方ですが、「上野駅」から東京メトロ銀座線で「田原町」まで行き、歩くのがオススメ。
詳しい行き方→http://www.kappabashi.or.jp/home/access.html

かっぱ橋道具街の端にある交番に着いたら、上を見上げてみてください。巨大なコックさんの上半身が立っているビルが見えるはずです。それが、交番から道路を隔ててある「ニイミ洋食器店」です。
松が谷南地区地図→http://www.kappabashi.or.jp/map/mm.html
(ニイミ洋食器店は地図上では下の方にあります。店名をクリックすると詳しい情報が出ます。
 また店舗情報の右下にある「道具街便利マップ」をクリックすると全体地図が出ます)

こちらでは、店名のとおり、さまざまな洋食器や調理道具が売られています。私が服部栄養専門学校の調理師科に通っていたとき、学校の道具はこちらから仕入れていると先生に教えてもらい、実技試験に備えて学校と同じ鍋を買いに行った思い出があります。

ここから、地図上でまっすぐ上に進んで行きましょう。

すぐお隣にあるのが、「伊藤景パック」。こちらはいわゆる包材屋さん。お菓子を「包む材料」を売るお店です。ケーキの台紙や箱などが売られています。大きさが合えば、店頭に並べられているケーキ箱のセットはお買い得品です。店内では、プリンやゼリーを入れる透明のプラスチック容器、ボンボンショコラを入れるチョコレート箱、パウンドケーキやシフォンケーキの紙型なども売られています。

地図上でさらに上に向かって歩いて行きましょう。
全てのお店が地図に掲載されているわけではないのですが、実際に歩いて行くと、包丁専門店なのにクッキー型が店頭にたくさんかけてあるお店などが軒を連ねます。

しばらく歩くと、「東洋商会」があります。1階の店先には業務用の厨房機器が並んでいるので、お菓子作りには関係ないと思い、行き過ぎてしまいそうですが、実はここの2階に、かっぱ橋に行ったら、絶対に行くべき「おかしの森」があります。おかしの森に行くためには、東洋商会のお店に向かって右側にある、急な階段を上がっていきます。

こちらでは、お菓子作りに必要なあらゆる道具を売っていて、絞り袋、カード、金属型、シリコン型、チョコレートの型、パン型・・シュガークラフトの道具に至るまで、この1店でほとんど全て揃うといっても過言ではないでしょう。ほかでは見たことのない「シュネーバル」の型まで売っています。 かっぱ橋で、もし、時間がなくて、いろいろな店に行けないというのならば、まずは、こちらに行かれることをオススメ致します。 http://www.okashinomori.com/

(つづく)

プロフィール:
猫井 登(ねこい のぼる)
1960年、京都生まれ。早稲田大学法学部卒業後、大手銀行に勤務。退職後、服部栄養専門学校調理師科で学び、調理師免許を取得。ル・コルドン・ブルー代官山校で、菓子ディプロムを取得。その後、フランスのエコール・リッツ・エスコフィエ、ウィーン、ロンドン等で製菓を学ぶ。著書:「お菓子の由来物語」(幻冬舎ルネッサンス)、「スイーツ断面図鑑」(朝日新聞出版)、「お菓子ノート」(新人物往来社)ほか。
日本創芸学院「コーヒーコーディネーター養成講座」テキスト「コーヒーショップの経営」について執筆を担当、「飲食店開業セミナー」講師も務める。

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